c0072240_6592928.jpg  掲示板2ちゃんねる発⇒ワイドショー経由⇒一般紙で報道という記事配信が、一般的になってきた気がします。「のまネコ問題」も同様の報道経緯を辿った好例でしょう。余談ですが、この事件をキッカケとして、「インスパイヤ」(注)という言葉が、タイゾーと並んで流行語大賞獲得圏内を視野に入れているとか、いないとか。一般紙ではないですが、天上天下の朝日新聞社の雑誌AERA最新号('05.10.17号)でも、その「のまネコ」問題、「ツンデレ」、その他2ちゃんねる発の事象・言葉が溢れています。

(注)「インスパイヤ」という表記は、必ずしも間違いだと断定できないが、英語表記はinspireであり、通常は「インスパイア」と日本語表記されべきであろうと考える。と、偉そうに解説を加えるまでもなく、ちょっと間抜けな誤表記から流行語大賞か!?と騒がれているわけです。私が一人で騒いでいるのが正しい実情であるわけですけど。

http://www.bmybox.com/%7Estudio_u/nomaneko/index.php

  さて、2ちゃんねるといえば、ドラマ化もされて、一般名詞ともなった「電車男」。上記AERAによると、ドラマ最終回の視聴率は25.5%!!巨人戦の視聴率が一桁に低迷するこの哀しき時代に、四人に一人は最終回を観ていた計算になりますね。なんともなんとも・・・。そんなわけで、本日からは、この「電車男」を民俗学的な側面から分析してみたいと思います。

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 電車男現象の帰結を総括すると、「掲示板2ちゃんねるを、一般社会の禁忌から解放した」ことだと言えるだろう。冒頭に述べた情報報道経路が、一般化したのも「禁忌」から解放されたことがベースにあると考えられる。

古来、禁忌(タブー)なる場所に生まれた諸現象が、禁忌という衣をまとわずに表層化することはない(と誰か忘れたけど、学者さんが言っていた:「ソースキボンヌ!」と言われたら困る私です)。

では、2ちゃんねるが電車男により「解放された禁忌」とはなにか?話が横道に逸れるが、考察してみる。2ちゃんねるには、東芝クレーマー事件、あるいはバスジャック予告事件その他、というネガティブな事件を糧にして、大衆性を獲得してきた歴史がある。大仰に述べるならば、その歴史は血塗られた歴史であるわけだ。

すなわちマイナスの刻印を原動力に成長してきたが故に、表舞台への上昇性は排除され、より深いアンダーグラウンド(アングラ)を指向するバイアスが大きく働いてきた。いわば、ネガティブな入墨を背負わされた鬼子が成長して、巨大な鬼となった存在なのだ。

このような理解で禁忌を理解することも可能であろう。
しかし、禁忌を読み解く鍵は、もっと身近なところにあるのでは、なかろうか?

2ちゃんねるに参加する人々は、2ちゃんねらーと呼ばれ以下のように定義される。

2ちゃんねるをこよなく愛する人々。
しかし、2ちゃんねる以外の場所で2ちゃんねらーだということを言うと
第二次世界大戦の時のユダヤ人のような扱いを受けることもしばしばである。
(出典:2典Plus←2ちゃんねるの用語集みたいなものです)
http://www.media-k.co.jp/jiten/

後段で、禁忌が定義されているが、注目すべきは前段である。2ちゃんねるをこよなく愛する人々。2ちゃんねるは、言うまでも無くネットワーク上の掲示板である。そこに参加する人は、相手の顔・性格をまったく知らないまま、他者と繋がる。コミュニケーションは、パソコンディスプレを凝視して、書き込まれた文字を読み、書き込むことによって成立する。「空気を読め」というのは、人間の些細な表情を読み取ることではなく、形成されたヤリトリを読み、あるいは文字の行間を読むという行為である。
他者を五感で把握しないコミュニケーション。これが、2ちゃんねらーが日夜没頭する行為であると、「一般社会から」認識され、そのような人間像の根源である2ちゃんねるが禁忌されて来たのではなかろうか?

さて「電車男」である。電車男は、2ちゃんねる掲示板内の「独身男性板」で産声を上げた。何故そこで生まれたかではなく、そこで生まれたからこそ彼の活躍?が実現された。一種、結果論でしか語ることが不可能な現象であるが、なぜ、そこで生まれたことが重大な意味をもつのか?

次回は、この「場所」について考察してみよう。民俗学において、場所の解析は不可欠である。
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by keroyaning | 2005-10-13 07:01
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